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名古屋市

名古屋に来てから、私生活に最も興味を持ったのはリサイクル、ゴミ分別及び廃棄物処理でした。名古屋市は東京と大阪に比べると、ゴミの扱い方が厳しい、とすぐわかりました。これは良いことだと思います。だが、この厳しさはずっと前からではありませんでした。名大1年生の基礎ゼミでわかったのは、日本は、他の先進国と比べればごみ減少やゴミ分別やリサイクルなどに努力不足だといいます。例えば、清掃とリサイクル熱心のドイツでは、住民は家庭ゴミでも正しく捨てないと罰金を受けるのです。日本の環境アナリストによると、アジアの中では日本は確かに一番清掃した国だと思われますが、これはただの「見た目の清掃」であり、住民の捨て方やリサイクルに対する考え方及び環境保護に関する熱心を分析すると日本はドイツやスカンディナビア諸国に遅れている、という自己批判があります。
 なお、発展途上国出身の私は、日本のきれいさ、「ただの見た目の清掃」といってもとても素晴らしいと思いました。きれいな日本とシンガポールに羨ましいなあ、と最初から思っていました。だから、名古屋で新しいリサイクル法が発行されたとき、喜んで協力しようとしています。だが、残念に思うのは、多少の人々は一所懸命にゴミ分別や他のゴミ減少対策に取り組んでいる一方、周りに多くの家庭と個人はルールなどを守らず、前と同じく大雑把な捨て方を続けています。
 さて、次の作文は、名大1年生の日本語クラスから法学部3年生対象の専門科目環境法に至ってまとめた自分なりに関心を持つ課題です。

名古屋市等のごみリサイクルの実態を踏まえつつ、廃棄物の適正処理・
リサイクルの促進に関する諸法令の 構造と問題点

名古屋市昭和区、平成12年2月
現代の我々の近代的な生活を実現してきた現代社会の仕組みそのものを見直す必要があると考えられる。というのは、「豊かな」生活になるにつれて、環境破壊が急速に進んでいくからだ。
 地球規模の環境問題はフロンガス、温室効果ガス、熱帯雨林の乱伐と資源の浪費などである。しかし、問題を足元にみると、資源の浪費が―番重要だと思う。資源を浪費し、有害物質を排出するのは目の前の工場、ビル、自動車であり、事業所なども大量の廃棄物を出している。廃棄物を減量する難しさは「ゴミ処理は誰の責任?」という問いに答えにくいのと同じである。そこで、浪費に対する再生利用・リサイクルの法律・システムはとても重要になり、政府政策と企業・市民の協力が不可欠になると思われる。
 このような環境問題をコントロールし、予防するためには新しい法律による政治経済システムを作る必要があると思う。現代社会の矛盾を解決するオルタナティブを求める民間の動きが生まれ、これはとても大事だと思うが、ナショナル・レべルで公式なポリシーを強制することが必要であるに違いない。
 以上が、私がこの問題を研究のテーマとして取り上げた理由である。
 この研究ではまず、ゴミ増加の現状、その原因について述べる。次に、ゴミ処理の歴史とリサイクルを見ていき、ゴミ処理の問題に対してどんな対応策がとられているのか、日本政府、特に行政の主な政策と個々の企業・市民の協力態勢を明らかにしてみたい。

ゴミの種類と現状

 はじめに、廃棄物には、どのようなものがあるのかを見てみよう。
寄本(1990)によれば、廃棄物は1971年制定の廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)により、主に二つの種類に分けられる。第―に、「産業廃棄物」であり、これは事業活動によって生じた廃棄物のうち19種類の廃棄物のニとを言う。第二に、「―般廃棄物」であり、これをもっと別けると、―つは事業系で産業廃棄物19種以外の廃棄物であり、もう―つは家庭系廃棄物である。いうまでもなく、主なものは産業廃棄物であるが、家庭ゴミの発生量を減らせば、ゴミの収集量も減ると考えられる。
 我々の近代的な生活のせいで、ゴミ増加の元凶、つまりゴミ増加の急激な伸び率をもたらしているものは、紙ゴミの増大、ビル廃棄物(再利用品を除くとすべて「持ち込みゴミ」)、その他列車・駅ゴミなどである。

ゴミ処理の歴史とリサイクル

 図1は江戸時代から平成までのゴミ処理の流れを示したものである。寄本(1990)によると、江戸時代にはゴミ処理事業は専門分化され、営利的な事業であった。しかし、収集したゴミを不法投棄する者が多かったため、明治時代にはゴミ処理は業者請負体制から市直営になり、リサイクル・システムが確立し始めた。昭和になってからゴミ分別収集が始まったこと。
 平成になって、ますます再生利用・リサイクルが必要になってきた。なぜかというと、ゴミ排出の増加に限らず、新たな処分地の確保が因難になったり、従来の処理方法では適切に処理できない新しい物質・製品の登場や危険な有害物質の増加などの背景があるからである。

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図1 江戸時代から平成までのゴミ処理の流れ(出典:寄本、1990、p17-32より作成)
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図2 国際比較:国の対策と自治体の役割
(出所:寄本、1995、p52)
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行政とリサイクル活動の関係

 では次に、行政とリサイクル活動の関係を見てみよう。
 ここで言うリサイクル政策の特徴は、国と地方の関係、すなわち中央政府と地方自治体との関係から見た特徴である。ゴミ処理に関しては、国の機能は比較的未成熟で、自治体に対する国の統制機能が弱い一方、自治体の役割は大きく、自治体が独自に自主的な選択や決定をすることが可能になる。これに関して、図2は国際比較で国の政策と自治体の役割を示したものであり、上記の点を図解する。
 このような特徴がわかると、ローカル・レべルでのリサイクルを経済的・社会的に支えるナショナル・ポリシーの充実が不可避になる。

日本のリサイクル対策: 1991リサイクル法(再生資源の利用の促進に関する法律)

 それでは、日本政府としてはどんな対策を行っているだろうか。リサイクル法はその一つである。  日報(1998)によると、リサイクル法は廃棄物処理法の全面改正から生まれた法律である。この法律は廃棄物の排出抑制を政策目的として謳い、併せて廃棄物を適正に処理するために分別することを目的としている。すなわち、「再生」を含むことを明記し、ゴミの減量とリサイクルを政策目標として明記し、自治体に廃棄物の処理計画の策定を義務づけ、減量化方策の確立を要請してい る法律である。
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図3 容器包装廃棄物が一般廃棄物に占める役割
(出所:日報、1998、p2)
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重要な点:容器包装

このリサイクル法の―つの重要な点は容器包装の処理である。容器包装リサイクル法が対象としているのは家庭ゴミを中心とする―般廃棄物である。というのは、図3をみると、容器包装廃棄物が占める割合がわかり、―般廃棄物処理の必要性がわかる。この図によると、―般廃棄物の中で、容器包装廃棄物が占める割合は、容積比で60%近いし、重量比で25%近いとみられる。これらの占める役割は大きいに違いない。

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